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Global Insurance Market Update

アジア保険市場 : 2022 第3 四半期

2022年7-9月期のグローバルベースでの企業向け保険料率は6%上昇しましたが、料率上昇ペースは7四半期連続で緩やかになりました。
 

アジア保険市場は引き続き緩やか

2022年7-9月期のグローバルベースでの企業向け保険料率は6%上昇しましたが、料率上昇ペースは7四半期連続で緩やかになりました。

このインデックスは、マーシュ独自のグローバルベースでの企業向け保険料の保険更改時の変動指標であり、マーシュが取り扱う保険料の90%近くの保険料データが指標のベースとなっており、世界の主要保険市場の状況を映し出しています。

アジアの、総合的な保険料上昇率は、2022年4-6月期の3%から、2%の上昇率となりました。

中国と韓国は保険料率が下落し(それぞれ-0.6%、-1.8%)、台湾は2022年4-6月期の1.2%に対し8.8%の上昇となりました。

2022年7-9月期の総合的な保険料上昇率は、以下のとおりです。

  • 米国: 6%
  • 英国: 7%
  • 欧州大陸: 6%
  • ラテンアメリカ: 5%
  • パシフィック地域: 5%

アジアのトレンド

アジアの財物保険料率は、2022年7-9月期は2%上昇し、前四半期に続き、16四半期連続の上昇となりました。

  • 損害実績の悪い顧客や、任意再保険市場のサポートを必要とする顧客は、平均以上の価格上昇を続けています
  • 自然災害のキャパシティが引き続き保険料を押し上げています
  • 世界的なインフレは、保険会社にとって引き続き懸念材料であり、被保険者による申告価格の適切化に注目が集まっています
  • ポリティカル・バイオレンス(治安リスク)保険市場は縮小の兆しを見せ、保険会社はエクスポージャーに対する保険料の適正化を慎重に見直しました

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賠償責任保険の保険料率は2四半期連続で増減なしとなりました。

  • 保険金支払いの実績が良好で、リスク管理を徹底している顧客は、通常より有利な条件で更改されました
  • アジアの保険会社は北米の、厳しい業界および、製品リコールや製造物賠償責任に関するリスクに対し、引き続き選択的にキャパシティを配分しています
  • 自動車賠償責任保険と労災保険の保険料率は、多くの地域で2022年7-9月期に低下しましたが、他の地域では安定していました
  • 保険会社は、制裁条項およびパーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(「永遠に残る化学物質(フォーエバー・ケミカル)」)や、サイバーリスク、テロ、懲罰的損害賠償に対する免責条項の見直しや更新に注力しました
  • 保険会社は、環境、社会、ガバナンスに関する要件についてより強い姿勢を見せており、顧客のESGへのコミットメントや実践に基づいて、保険サービスを縮小または撤回することもありました

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金融・プロフェッショナル分野の保険料率は、2022年4-6月期13%の上昇率に対し、2022年7-9月期では5%の上昇率となりました。

  • D&O保険の保険料の上昇ペースは、引き続き緩やかに推移しました

 - 2022年7-9月期の上昇率は、アジア全域で概ね5%から10%の範囲内でした

- 米国で上場している企業やエクスポージャーがある企業、およびキャパシティの問題が続いている企業では、全般的に上昇傾向が続きました

  • 金融機関(FI)の価格上昇は、2022年4- 6月期には緩やかになり、大口かつ複雑な案件ではほぼ横ばいとなりました
  • 専門職業賠償責任保険(PI)を引き受ける保険会社は、小規模な企業に対し、カスタマイズされた内容を競争力のある保険料で提供する営業開拓を推進しました

- 特に通信、メディア、およびテクノロジー(CMT)分野の大規模かつ複雑なPIプログラムは、サイバー保険の補償内容との混合プログラム構築のために、平均して5%から10%の範囲での上昇が見られました

  • デジタル資産関連企業について、保険会社は、システミック・リスクにより資産価格が変動し、価値が急激に下落することや企業清算に至る可能性があるため、慎重な姿勢で臨みました

サイバー保険は一部の顧客で25%以上の料率引き上げが発生し、厳しい状況が続きました。

  • 保険金請求、システミック・リスク、地政学的緊張、ランサムウェアに関する懸念が継続しました
  • 他の地域と同様に、2022年7-9月期にはサイバー保険市場の安定の兆しが見られました。

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棒グラフは、世界の保険会社の保険料の変化を表しています。

グローバル版およびアジア版 保険市場: 2022 第3四半期レポート

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