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キャプティブ市場の動向|マーシュが引き続き世界的にリード

マーシュ・キャプティブ・ソリューションズは世界をリードするキャプティブ・マネージャーとして、広範囲のデータや強力なテクノロジーを駆使し、アジアのキャプティブ・オーナーにリスク情報や同業他社のキャプティブ利用動向、リスクコストの低減についてご案内しております。

マーシュ・キャプティブ・ソリューションズは2023年にキャプティブを125社新設し、過去4年間で約500に及ぶキャプティブの設立を支援してきました。その中には日本企業のキャプティブも含まれます。マーシュが世界中で手掛けるキャプティブのポートフォリオを紐解くと、約2,000社で計730億米ドルの収入保険料を引き受け、56のドミサイルで1,200億米ドル超の利益剰余金を有しています。下記は、マーシュが管理するキャプティブにおける2023年のサマリーおよび分析結果です。

  • マーシュがマネジメントするキャプティブにおいて、従来型の財物保険および賠償責任保険が群を抜いて大きな引受額を示している。2023年に財物保険のキャプティブ保険料は29%増加し、賠償責任保険の保険料は14%増加。賠償責任保険の主な内訳は、自動車賠償責任、一般賠償責任保険、労働災害保険/使用者賠償責任保険、エクセス賠償責任保険、製品回収(リコール)保険、医療過誤賠償責任保険。
  • 従業員福利厚生プログラムのキャプティブ引受も成長分野であり、マーシュのグローバルなキャプティブ・ポートフォリオにおいて約20%を占めている。
  • 会社役員賠償責任保険(D&O)の保険料は49%増加。
  • 法人向け生命保険の保険料は25%増加。
  • サイバー保険の保険料は17%増加。

ドミサイルの最新の傾向

アジア太平洋地域におけるキャプティブ保険料は4%増と、引き続き増加傾向

下記3つの要因により、前年比で増加率は緩やかになっています。

  • 損害保険市場におけるハードマーケット環境の緩和
  • 財物保険の価額が3年間にわたる大幅増の後に安定化
  • 一昨年までのハードマーケットに対処するため2022年は自己保有額が大幅に増加したが、2023年のキャプティブ自己保有額は横ばい

グローバルなトレンドとして、カナダが非常に大きな成長路線を描いており、カナダのキャプティブ・オーナーが代替的なリスク移転策(キャプティブ自家保険)のメリットを享受する中、2023年には同国のキャプティブ保険料が78%増加しました。2022年にアルバータ州でキャプティブの設立が可能になった影響で、上記増加の大部分をアルバータ州が占めています。

世界的に、キャプティブ保険料増の大部分は英国(ガーンジー島)と欧州が占めており、2023年には保険料が平均15%増加しました。最も増加したドミサイルは、ダブリン、ガーンジー島、マルタ島、ルクセンブルクです。保護セル会社への関心の高まりがけん引役となり、欧州も成長の一躍を担いました。その背景としては、欧州においてキャプティブの財務規模に応じてソルベンシー規制を緩和させる比例的アプローチの採用があります。

キャプティブ自家保険の業界別トレンド

通信・メディア・テクノロジー業界のキャプティブ保有件数が世界全体でトップ

キャプティブを保有する通信・メディア・テクノロジー企業(CMT)の約20%が複数のキャプティブを保有し、その多くが財物保険やサイバー保険、アンブレラ/エクセス賠償責任保険、延長保証保険、メディカル・ストップ・ロス保険などを引き受けています。

一方、ヘルスケア業界のキャプティブには異なる傾向が見られます。マーシュが携わるヘルスケア業界のキャプティブの2/3は単一の親会社が保有しており、全体の2割近くはセルキャプティブ、13%はリスク保有のグループが占めています。また、ヘルスケア業界の多くの企業が複数のキャプティブを保有しています。

アジア地域のキャプティブは、多様な事業を手掛ける大手複合企業によって設立されるケースが多いため、引受種目を業界別に分類・特定することは困難ですが、元受け保険市場の引受キャパシティの縮小に直面しているエネルギー・電力セクターの企業ではキャプティブ需要が顕著に伸びています。

アジアでは保護セルキャプティブ(PCC)も伸びており、多くの企業がセルキャプティブを自前のキャプティブ設立に向けた試験的措置として活用しています。

キャプティブの補償限度額は保険種目や業種ごとに異なる

マーシュの分析によると、財物リスクを補償するキャプティブの85%以上で、引受限度額が1,000万米ドルを超えています。ファイナンシャルラインの場合、役員賠償責任保険(D&O)を引き受けるキャプティブの約65%が1,000万米ドル以上の限度額を引き受けています。サイバー保険の引受限度額は、マーシュが手掛けるキャプティブにおいて金額にばらつきがあります。

マーシュがマネジメントするキャプティブにおいて、自動車保険を取り扱うキャプティブの55%が100~200万米ドルの引受限度額を設定する一方で、その他の一般賠償責任保険を引き受ける45%では限度額は500万米ドル未満です。

マーシュ・キャプティブ・ソリューションズの詳細については、キャプティブ自家保険のウェブページをご覧ください。

『キャプティブのトレンドおよびインサイト・レポート2024年版』をダウンロード

キャプティブ自家保険のメリットやデメリットおよび、変化し続けるリスク環境に備えた革新的なソリューションについて、マーシュまでお気軽にお問い合わせください。